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シフト表作成を自動化するには|AIで「たたき台」を作る現実的な方法

毎月のシフト表づくりに、店長や管理者が数時間から丸1日かけている職場は少なくありません。希望を集め、人数の穴を埋め、労務ルールに反していないか確認する。Excelのシフト表運用を続けながら、AIでこの負担を減らす現実的な方法を説明します。

結論から

  • シフト作成の完全自動化は現実的ではありません。「たたき台をAIが作り、人が調整して確定する」形がいちばん実用的です
  • 自動化の効果が大きいのは、シフト案づくりそのものより「希望の収集と転記」「ルール違反のチェック」の部分です
  • 労務ルールや店舗ごとの暗黙の条件は、先に文章で書き出しておくことが自動化の成否を分けます

シフト作成の作業を分解する

「シフト表を作る」という仕事は、実際には4つの工程に分かれます。

多くの人は「案の作成」を自動化したいと考えますが、実は「収集と転記」が最も時間を食っており、かつ最も自動化しやすい工程です。紙やLINEでばらばらに届く希望をフォーム(Googleフォームなど)に一本化し、その回答をAIや関数でシフト表の形に転記するだけで、作業時間は目に見えて減ります。

  • 希望収集 — スタッフから休み希望・出勤可能日を集める
  • 転記・整理 — 集めた希望をExcelのシフト表に写す
  • 案の作成 — 必要人数・スキルバランス・労務ルールを満たす組み合わせを考える
  • 調整・確定 — 個別事情をふまえて微修正し、本人たちに展開する

工程別・自動化のしやすさ比較

この表のとおり、「調整・確定」はほぼ人の仕事として残ります。スタッフ同士の相性、家庭の事情、口頭で聞いた事情など、表に書かれていない情報が多いためです。ここを無理に自動化しようとすると、現場の不満につながります。

工程自動化のしやすさ手段の例人が残すべきこと
希望収集 高い フォーム化して回答を自動で一覧化 未提出者への声かけ
転記・整理 高い AI・関数でフォーム回答をシフト表形式に変換 変換結果の確認
案の作成 中程度 条件を伝えてAIにたたき台を作らせる 案の採否、バランスの最終判断
ルールチェック 高い 連勤日数・週の勤務時間などを関数やAIで機械的に検査 ルール自体の設定
調整・確定 低い 個別事情への配慮、交渉、最終決定

AIに「たたき台」を作らせる手順

生成AIにシフト案を作らせるときは、条件を文章で渡すのが基本です。たとえば次のような情報を伝えます。

AIはこうした条件を読んで、シフト案の下書きを作るという使い方ができます。ただし注意点が2つあります。第一に、AIは条件を見落とすことがあるため、出てきた案を「ルールチェック」の工程で機械的に検査する必要があります(AIが作った案をAI任せで信用しない、ということです)。第二に、条件が複雑すぎると精度が下がるため、最初は守るべきルールを3〜5個に絞り、慣れてから増やすのが現実的です。

なお、労働時間や休憩などの労務ルールは事業や雇用形態によって異なります。自社に適用されるルールの確認は、社会保険労務士など専門家や公的機関の情報で行ってください。AIの回答を法的な判断の根拠にはしないことをおすすめします。

  • スタッフ一覧と、それぞれの出勤可能日・希望休
  • 各日の必要人数(平日3人、土日5人など)
  • 守るべきルール(連勤は5日まで、新人だけの時間帯を作らない、など)

つまずきやすいポイントと対策

シフト作成専用のサービスも各社から提供されており、店舗数が多い場合やスタッフが数十人を超える場合はそちらが向くこともあります。少人数の職場で、まずコストをかけずに負担を減らしたい場合に、Excel+AIの組み合わせは有力な選択肢です。

  • 暗黙のルールが表に出ていない — 「あの2人は同じ時間帯にしない」のような暗黙の条件は、AIには見えません。恥ずかしがらずに文章で書き出しておくことが、たたき台の質を決めます
  • 精度100%を期待してしまう — AIの案は7〜8割の完成度と割り切り、残りを人が仕上げる前提で設計すると、期待外れを防げます
  • 希望収集がばらばらのまま — 入口が紙・口頭・チャットに散らばっていると、どんなツールを使っても転記地獄は消えません。まず入口を1つにそろえるのが先です

よくあるご質問

シフト表の自動作成は、Excelの機能だけでもできますか?
人数の集計やルール違反のチェックは関数や条件付き書式で可能です。ただし「条件を満たす組み合わせを考える」部分はExcelの標準機能だけでは難しく、そこにAIのたたき台づくりを組み合わせるのが現実的です。
スタッフの個人情報をAIに渡して大丈夫ですか?
氏名をそのまま渡す必要はありません。「Aさん・Bさん」のような記号に置き換えてもシフト案は作れます。法人でAIを使う場合の設定や契約形態については、機密情報の扱いを整理した記事も参考にしてください。
どのくらい時間が減りますか?
職場の条件次第なので断定はできませんが、効果が出やすいのは希望収集と転記の工程です。まずこの2つをフォーム化・自動転記に変えて、次にたたき台づくりへ進む順番をおすすめします。

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