AIが読めるドキュメントの書き方|社内Wikiがあるのに答えが出ない理由
文書が「ある」ことと、AIが「使える」ことは別です。人が読む前提の文書は、前提の共有・口頭での補足・暗黙の優先順位に頼っています。そこが抜けたまま渡されると、AIは自信のある間違いを返します。
結論から
- 1文書1トピックにする。会議メモの中に規程が埋まっている状態が一番効かない
- 「いつ時点の情報か」と「これが正である」を文書自身に書く
- 判断が要る内容は、結論だけでなく理由と例外まで書く
効かない文書の典型
| 状態 | AI側で起きること |
|---|---|
| 同じ規程の新旧が両方置いてある | どちらも根拠として拾い、答えが揺れる |
| 会議メモの中に決定事項が埋まっている | 決定と検討中の案が区別されない |
| 結論だけ書いてあり理由がない | 条件が少し違う質問に応用できない |
| スキャンPDFや画像に情報がある | 中身が読めず、存在しないのと同じ |
| 部署ごとに別々の呼び方をしている | 同じものが別物として扱われる |
直す順番
- 旧版を検索対象から外す(消さずにアーカイブでよい)
- 業務ごとに「これが正」の文書を1つ決め、そこに集約する
- 各文書の冒頭に、対象・最終更新日・担当を書く
- 決定事項を会議メモから切り出して、独立した文書にする
- 用語の呼び方を1つに揃え、別名を併記する
- スキャンPDFはテキスト化する
判断が要る内容の書き方
「原則こうする」だけでは足りません。AIに判断を任せる範囲では、なぜそうするのか、どういう場合が例外か、迷ったら誰に確認するか、まで書いておくと、条件が少しずれた質問にも耐えます。
分量を増やす話ではありません。1件あたり数行で足ります。どこを書き足すべきかは、実際に答えられなかった質問が教えてくれます。
よくあるご質問
- 全部の文書を書き直す必要がありますか
- ありません。実際に質問が来ている範囲だけで十分です。誰も触っていない文書を整えても効果は出ません。
- 文書の整備は誰がやるべきですか
- その業務の担当者です。情報システム部門が代わりに書くと判断基準が抜けます。書き方の型づくりと作業の支援は外から入れられます。