人件費・残業を減らす|人を減らさずに総額を下げる考え方
中小企業で人件費を下げる現実的な方法は、人を減らすことではなく「増やさずに済む状態」を作ることです。採用が難しい今、この差は大きくなっています。
結論から
- 削るのは人ではなく、請求につながらない間接作業の時間
- 残業代は、月末や締め日に集中する作業を平準化すると下がる
- 効果は「時間 × 時間単価」で試算し、増員を見送れた分も含めて評価する
どの時間を削るか
| 時間の種類 | 例 | 削減の可否 |
|---|---|---|
| 転記・入力 | 紙やメールの内容をシステムに入れる | 大きく削れる |
| 集計・報告 | 月次の集計、報告書の作成 | 大きく削れる |
| 探す・確認する | 資料や過去のやりとりを探す | 削れる |
| 調整・連絡 | 日程調整、進捗確認の連絡 | 削れる |
| 判断・交渉 | 価格の決定、顧客との折衝 | 削らない |
残業は「山」を崩すと下がる
残業代は総量よりも、特定の時期に作業が集中することで発生します。月末の集計、締め日の請求処理、期末の棚卸しといった山を自動化すると、同じ業務量でも残業だけが減ります。
まず、どの週・どの日に残業が集中しているかを確認してください。その日にやっている作業が、最優先の自動化対象です。
効果の評価のしかた
「削減できた時間 × 時間単価 × 12ヶ月」が直接的な効果です。加えて、本来なら採用していたはずの人数分(採用費 + 年収 + 社会保険料)を見送れた場合、それも効果に含めて評価してください。
人手不足の業種では、削減した時間が売上増(受注可能量の増加)に変わることも多く、コスト削減より大きな効果になる場合があります。
よくあるご質問
- 人を減らす前提ではないと聞きましたが
- はい。中小企業では、採用が難しい状況で「今の人数のまま業務量を増やせる」ほうが実利があります。人員削減を目的にした提案はしていません。
- どの業務から始めるべきですか
- 毎日または毎週発生し、判断が少なく、複数人がやっている業務です。ここが最も効果が出ます。